測量機器

ドローン

ドローンは、これまで人の手では時間も手間もかかっていた測量を、もっと 安全に・スピーディに・高精度に 行える新しい道具です。
広い造成地や山林、河川など、歩いて回るのが難しい場所でも、上空から一度にデータを取得できます。また、急斜面や災害現場など、人が立ち入ると危険な場所でも、ドローンなら安全に状況を把握できます。
取得したデータは3Dモデルや点群データに変換され、工事の進捗管理や数量計算、将来の維持管理にも役立ちます。さらに、最新の LiDAR(ライダー) 搭載ドローンを使えば、樹木に覆われた森の下の地形まで把握できます。
私たちは、こうした先進技術を取り入れ、測量の現場をより安全に、より効率的に、そしてより正確に支えています。

・山林

・土砂崩れなどの被災地

・植生下の地形把握

・ダム

などの場所で特に活躍できます。

LiDARスキャナー

地上型LiDAR

LiDARスキャナーは、レーザー光を高速で照射し、その反射が戻ってくるまでの時間を計測することで、対象物までの距離を正確に求める測量機器です。この原理を利用し、膨大な点群データを取得することで、地形や建物、構造物、植生などを高精度な三次元モデルとして再現することができます。
従来の写真測量やトータルステーションでは捉えきれない複雑な形状や広範囲の計測も、短時間で効率的に取得できるのが大きな特長です。さらに、樹木の隙間を通して地表面を把握できるため、森林や河川、道路、都市部の詳細な地形把握に有効です。
LiDARスキャナーによる計測データは、土木設計、施工管理、防災対策、環境調査など幅広い分野で活用され、精密で信頼性の高い三次元情報を提供します。

トータルステーション

トータルステーションは、光波測距儀と電子セオドライトを一体化させた測量機器で、対象物までの距離と水平角・鉛直角を同時に高精度に測定できます。これにより、三次元的な位置座標を瞬時に算出でき、基準点測量や現地測量をはじめとする幅広い測量業務に活用されています。
プリズムを設置して距離を測定する方式に加え、近年ではノンプリズム測距に対応した機種も普及しており、届きにくい場所や危険な場所でも安全かつ効率的に計測が可能です。また、内部に搭載された電子記録機能によって、観測データを自動的に保存し、後の解析やCADとの連携も容易になっています。
トータルステーションは、道路や橋梁、建築物の施工管理、地籍調査、都市計画など、精度と効率が求められる現場で不可欠な測量機器であり、社会インフラ整備を支える中心的な役割を担っています。

レベル

レベルは、水平方向を正確に保ちながら視準することで、基準点からの**高さの差(高低差)**を測定する測量機器です。三脚に据え付けた望遠鏡を通して標尺(スタッフ)の目盛りを読み取り、基準点との高低差を算出することで、対象地点の標高や地盤の起伏を数ミリ単位で把握することができます。
この技術を用いた 水準測量 は、道路や橋梁、ダム、上下水道といった公共インフラの整備や、建築物の施工管理、地盤沈下の監視などに幅広く活用されています。例えば、道路建設では「設計図通りの高さで舗装されているか」を確認するために、建築工事では「基礎の水平や沈下の有無」を点検するために使用されるなど、社会基盤の安全性と精度を支える重要な測量方法です。

GNSS(全地球航法衛星システム)

※正確には「GNSS(Global Navigation Satellite System:全地球航法衛星システム)」は、衛星測位システムという技術・仕組みを指します。

GNSSを使用した測量

単独測位

"GNSS衛星から送信される衛星の位置や時刻などの情報を 1 台のアンテナで受信することにより、衛星から電波が発信されてから受信機に到達するまでに要した時間を測り、距離に変換します。
位置のわかっているGNSS衛星を動く基準点として、4 個以上の衛星から観測点までの距離を同時に知ることにより、観測点の位置を決定するものです。
この方法は、衛星の位置誤差や衛星からの電波が対流圏や電離層を通過するときの電波の遅れなどから、約10mの誤差で位置が決定されます。
船舶や飛行機、自動車などのナビゲーションとして利用されています。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/denshi/denshi45009.html

相対測位

"2 台以上の受信機を使い、同時に 4 個以上の同じGNSS衛星を観測します。
GNSS衛星の位置を基準とし、GNSS衛星からの電波信号がそれぞれの受信機に到達する時間差を測定して、2 点間の相対的な位置関係を求めます。この方法を相対測位と呼んでいます。
各観測点で同じ衛星の電波を受信していることや衛星から発射された電波が同じような気象条件の中を通過してくることから、2 点の観測値の差をとることにより、観測値に含まれる衛星の位置誤差や対流圏・電離層遅延量が消去されます。
測量には、分解能の高い電波の波を利用しています。衛星から発射された電波が各アンテナに到達するまでの時間の差を位相の差で知ることにより、100万分の1 (10kmで1cmの誤差)の精度で 2 点間の相対的な位置関係が分かります。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/denshi/denshi45009.html

DGPS測位、RTK-GPS測位

"DGPS(ディファレンシャルGPS)測位、RTK-GPS(リアルタイムキネマティックGPS)測位は、位置の分かっている基準局と位置を求めようと する観測点で同時にGPS観測を行い、基準局で観測したデータを無線等を用いて観測点へリアルタイムに送信し、基準局の位置成果に基づき観測点の位置をリ アルタイムに求めることができます。
DGPSは、両点で単独測位を行い、基準局において位置成果と観測された座標値の差を求め、観測点に補正情報として送信します。
RTK-GPSは、両点で位相の測定を行い基準局で観測した位相データを観測点に送信します。
観測点のGNSS受信機では、受信データと基準局から送信されたデータをリアルタイムで解析することにより、観測点の位置を決定します。
これらの方法では、各種の誤差要因が消去されることから、DGPSは数m、RTK-GPSは数cmの誤差で位置が決定されます。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/denshi/denshi45009.html

ネットワーク型RTK-GPS測位

"ネットワーク型RTK-GPS測量は、観測に含まれる誤差を電子基準点のリアルタイム観測データ等を利用して補正することで、RTK-GPSでは苦手とされる長距離基線の測量を可能にするとともに、短距離基線のRTK-GPSと同程度の測位精度が期待されます。ネットワーク型RTK-GPS測量はいくつかの方式が提案されており、日本を含む数カ国で既に実用化されているものもあります。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/denshi/denshi45009.html

GIS(地理情報システム)

※正確には「GIS(Geographic Information System:地理情報システム)」は、位置に関する情報を「分析・表示」するシステムを指します。

GISとは

GIS

"地理情報システム(GIS:Geographic Information System)は、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持ったデータ(空間データ)を総合的に管理・加工し、視覚的に表示し、高度な分析や迅速な判断を可能にする技術である。
平成7年1月の阪神・淡路大震災の反省等をきっかけに、政府において、GISに関する本格的な取組が始まった。その中核となる取組が、国土空間データ基盤の整備である。
ハードウェア、ソフトウェアの低価格化が進み、簡易なGIS導入が可能になる一方で、地図データ等については、電子化されていない、データ仕様が異なり利用できない等の問題があり、GISを導入する主体が、各々整備する必要があり、社会的には二重、三重の投資となる等の問題があった。
このため、GISを高度に活用できる社会の実現のためには、地図情報の電子化のみならず、それを活用していく技術、制度、人材等が必要であり、これらの総体を社会的な基盤としてとらえ、その総合的、体系的な整備を図っていく必要性が認識され始めた。
このような背景のもと、平成19年5月には、地理空間情報の活用の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進することを目的として、地理空間情報活用推進基本法が、国会で制定された。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/GIS/whatisgis.html

地理空間情報とは

"地理空間情報とは、空間上の特定の地点又は区域の位置を示す情報(位置情報)とそれに関連付けられた様々な事象に関する情報、もしくは位置情報のみからなる情報をいう。地理空間情報には、地域における自然、災害、社会経済活動など特定のテーマについての状況を表現する土地利用図、地質図、ハザードマップ等の主題図、都市計画図、地形図、地名情報、台帳情報、統計情報、空中写真、衛星画像等の多様な情報がある。
地理空間情報は、その位置情報をキーにして異なるデータを重ね合わせることで、分析等の活用がなされることから、様々な主体によって整備されるデータ間で位置情報の整合がとれている必要がある。このためには、地理空間情報を空間上の位置に対応づけるための基準となる基盤地図情報の整備・更新・提供が必要である。
基盤地図情報とは、地理空間情報活用推進基本法第2条第3項において、「地理空間情報のうち、電子地図上における地理空間情報の位置を定めるための基準となる測量の基準点、海岸線、公共施設の境界線、行政区画その他の国土交通省令で定めるものの位置情報(国土交通省令で定める基準に適合するものに限る。)であって電磁的方式により記録されたもの」と定義された、電子的な地理空間情報である。地理空間情報の整備に基盤地図情報が活用されることにより、地理空間情報の相互活用が容易になる。"

引用元:https://www.gsi.go.jp/GIS/whatisgis.html

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